台湾と群馬の絆を結ぶ?羽鳥又男と羽鳥重郎!④
こんにちは!Rikoです。
今回は、羽鳥又男さんが尊敬し、台湾へ渡るきっかけとなった医学博士の「羽鳥重郎」さんをご紹介します。
台湾の風土病の研究に生涯を捧げた方です。
晩年は、台湾・花連港に羽鳥医院を開業しました。現在、その元羽鳥医院は、日本家屋を残す素敵なカフェとなっています。
台湾と群馬の絆を結ぶ?羽鳥又男と羽鳥重郎!
羽鳥重郎 医学博士
1871(明治4)-1957(昭和32)87歳
1871年(明治4年)富士見町石井に生まれました 。
石井学校を卒業後、県立群馬県中学校に入学。
しかし、4年後に廃校となってしまいます。
医師だった重郎さんの兄が過労のため亡くなってしまいます。
これをきっかけに、重郎さんは、猛勉強をしました。
努力の甲斐があり、試験に合格、医者になりました。
東京帝国大学内科選科生となり、伝染病の研究に取り組みました。
羽鳥重郎さん 赤痢菌を発見!
1897年(明治30年)重郎さんは、赤痢菌を発見し発表します。
しかし、1か月早く、志賀潔(仙台市出身の医学者・細菌学者)が、発表をしていました。
日本で最初の名誉を逃してしまいます。
1899年(明治32年)失意の中、台湾に渡り、台北市にあった衛生試験室に勤務することになります。この時29歳でした。
羽鳥重郎 台湾で大きな功績を残す!
◆マラリアの調査をして、蚊の採集を行い原虫保有者の根絶に成功しました。
(花蓮港に事務所を開設)
当時は、台湾の東側(花蓮市)は、まだまだ未開の地のようなところです。
◆熱帯特有の原因不明の病気を見つけました。
台湾ツツガムシ病と命名して、イギリスの医学界に論文を発表しました。
世界の学会で認められて、医学博士になっています。
1923年(大正12)熱帯病研究者として、選ばれて中南米へ派遣されました。
途中、アメリカで、野口英世と意見交換をしています。(53歳)
1931年(昭和6)には、台湾の花連港に「羽鳥医院」を開業しました。
その時、重郎は、還暦を迎えていました。
1939年、羽鳥医院は、隣家からの出火で、全焼してしまいます。
重郎博士は、70歳近くになっていました。
高齢の為、再開を断念し、花連港を去ることになります。
数年は、別の場所で羽鳥医院をされていたようです。
1943年(昭和18)台湾熱帯医学研究所勤務
やり残した仕事を終え、終戦から1年後に日本に帰ってきました。
1946年(昭和21)77歳で帰国。
1957年(昭和32)開業医の長男のもとで過ごし、87歳で亡くなりました。
羽鳥重郎「医学博士」の功績は?
原因不明の病気の病原を見つけ、台湾の人たちが安心して生活できるようになった。
台湾の熱帯病との戦いに全エネルギーを注ぎました。
台湾風土病の研究に生涯を捧げました。
羽鳥マンガ読本「羽鳥重郎」5分37秒 富士見商工会青年部
↓羽鳥重郎さんについて詳しくは、こちらのYouTubeを見てみましょう。
台湾・花蓮市の元羽鳥医院!「秋朝珈琲館」古民家カフェ
台湾・花連駅から車で10分「秋朝珈琲館」です。
下記の台北ナビの案内には、羽鳥重郎氏の功績、オーナーさんが日本家屋をリノベーションしたきっかけ、当時の写真、カフェの様子が、とてもよく案内されています。写真も豊富です。
↓旅行に行ったつもりで、是非ご覧になってください。
元々の羽鳥医院は、火事になってしまったんですね。
一時的に近くで医院をしていたようです。
そこが、「秋朝珈琲館」となっています。
オーナーさんは、元羽鳥医院とは知らずに、建物に魅せられて、リノベーションしてカフェにしました。
あとで、高齢の方から、ここは羽鳥医院だったと聞いたそうです。
90歳代の方は、小さい頃、火事見舞いに来たことがあるそうです。
花連の方々から愛されていたようですね。
内部は、もちろん、お庭や外観もキレイです。
とても素敵なカフェですので、こちらのYouTubeもご覧ください。
古き良き日本が台湾にあるといいますが、本当なんですね。
「秋朝珈琲館」に羽鳥重郎博士の胸像!
台湾語?のニュースで、意味はわからないのですが。
2017年、「秋朝珈琲館」に、許文龍氏より、羽鳥重郎博士の胸像が贈呈された時の様子が、ニュースになったようです。
羽鳥重郎さんのお孫さんがインタビューされています。
また、前橋市富士見町公民館に羽鳥重郎博士の胸像が贈呈されました。
前橋市の山本龍市長が、お礼に許文龍氏を訪問しています。(2017年)
まとめ
羽鳥重郎博士は、日台時代のほぼ最初から、終戦までの50年間を台湾で過ごされました。
「羽鳥又男・羽鳥重郎」二人の羽鳥さんをもっと詳しく知るためには、羽鳥マンガ読本やブックレットがあるようですので、富士見公民館や前橋図書館で聞いてみましょう。
2021年5月18日、台北でコロナ感染者が急増というニュースが流れました。
あと、ひと踏ん張りです。お互い頑張りましょう。
最後まで、お読みいただきありがとうございます。