卒業式の「呼びかけ」は群馬の島小学校から始まった!?
こんにちは! Rikoです。
NHKのチコちゃんに叱られるで、昭和30年に初めて卒業式に「呼びかけ」を行った、群馬県の島小学校が紹介されました。
私は、まったく知りませんでした。ボーと生きてましたね。
群馬なのに島小学校?どこ?呼びかけって何?カリスマ校長「斎藤喜博」さんついて調べて見ましたので、ご紹介しますね。
卒業式での「呼びかけ」が初めて行われた。群馬・島小学校とは?
海なし県なのに島小学校?と不思議に思って調べてみました。
伊勢崎市立境島小学校でした。旧佐波郡の境町(さかいまち)ですね。
残念ながら、2016年に143年の幕をおろし、閉校となってしまいました。
元々は、島村でしたが、境町に合併され、境町立島小学校となり、その後に伊勢崎市に合併されました。
境島村を調べると、治水目的の河川改修により、利根川を隔てて南北に分断されました。
南部は、利根川を隔てて埼玉県側に河川飛び地となっています。
島とは、利根川の中の島だったのですね。
前橋でも、上大島町、下大島町がありますが、昔、桃ノ木川が大きくて島だったわけですね。そのような地名ということでした。
島小の閉校式での式典で上映されたスライドです。(4分39秒)
明治の養蚕で豊かな時から大正時代の村の分裂、昭和の島小研究会など歴史が刻まれています。
「呼びかけ」って何?
「楽しかった修学旅行!」「修学旅行!」
「お父さん、お母さん」「そして、在校生の皆さん」「ありがとう!」
と一人一人のセリフを言いますね。これが「呼びかけ」というものでした。
私も小学校の卒業式で、セリフを言った覚えがあります。
今回、初めて「呼びかけ」と言うことを知りました。
今では、ほとんどの学校の卒業式が呼びかけ方式のようですね。
小学校で多いいのでしょうか?
そして、この卒業式での「呼びかけ」は、カリスマ校長による学校改革の集大成だったのです。
それでは、カリスマ校長「斎藤喜博」さんについて見てみましょう。
群馬・島小学校の28代校長 「斎藤喜博」 昭和を代表する教育者
明治44年(1911年)群馬県佐波郡芝根村に生まれました。
父親は、農業で職人気質。祖父は絵を書いたり著述をしていました。職人気質と祖父の芸術気質を受け継いだと思われますね。
兄や姉が教師をしていたということもあり、群馬師範学校(現群馬大学教育学部)へ進みます。
1952年41歳の若さで島小学校の校長となり、子供の可能性を生かす教育実践を行いました。その 教育は「島小教育」と呼ばれました。
島小では、授業や行事の公開研究会が開かれ、全国から1万人近い教師が参加しました。
60年ほど前に、なんと1万人もの先生方が勉強に来ていたわけですね。
1969年59歳で定年退職しました。
退職後も、いくつもの教員養成大学で教員養成に携わり、研究会を主宰して子供の可能性を引き出す授業を研究しました。
講演の依頼も多く、東奔西走の中、70歳(1981)で肝炎で亡くなりました。
影響は絶大で、斎藤実践を目指して努力する無数の教師を生みました。
向山洋一さんや陰山英男さんも青年教師だった頃、著書を読んで教育への情熱を掻き立てられたとしています。
50年を超える教師生活でしたが、歌人でもありました。
土屋文明に師事するアララギ派の歌人としても活躍していました。
アララギの郷土誌「ケノクニ」を主宰して、生涯に3423首の歌を詠み、5冊の歌集を刊行しました。
革新的な教育を進める上での、ストレスを歌で発散していたものと思われます。
校長時代には、このような歌を詠んでいます。
「闘ふために短歌も武器とせむ文学になるかならぬかは今はかまはず」
「理不尽に執拗に人をおとしめて何をねらうのかこの一群は」
大変な反発にあったものと思われますね。
それでは、カリスマ校長「斎藤喜博」の学校改革を見てみましょう。
島小学校の校長として昭和27年(1952)4月~昭和38年(1963)3月まで11年間「島小教育」として教育史に残る実践を行いました。
その後も近隣の学校で、実践を発展させました。
チコちゃんに叱られるで紹介された内容はこちらです。
始まりは群馬県・島小学校へ赴任したことがきっかけでした。
島小学校は、他の学校と比べ、自主性のない子供や疲れ切った先生が多いと感じました。
そして、様々な学校改革を始めます。
子供たちのための改革
- 通信簿の5段階評価をやめる。
- 運動会は子供たちが計画・進行する。
- 合唱を多く取り入れ大きく元気な声を出す習慣をつける。
そうしたら、明るい子供が増えたのです。
教師のための改革
- 教師の休みを取りやすくする。
- 教員会議の終了時刻を決め絶対にオーバーしない。
- 無駄な仕事をさせない。
教師も生き生きと授業を行うようになりました。
そして、学校改革の集大成が卒業式の「呼びかけ」だったのです。
昔の卒業式は、教育勅語奉読、町長祝辞、来賓祝辞がとても多く形式的なものでした。想像ができますね。
そこで、カリスマ校長が、子供たち一人一人が本当の感動を得られるイベントにしようとあることを思いつきました。
それが、「呼びかけ」でした。
台本は校長先生が書いて子供たちが演じていくという形でした。
この呼びかけは、「全員が協力して作り上げられます」、卒業生はもちろん、在校生、教師、保護者もセリフがありました。
昭和30年、日本で初めて群馬県・島小学校で「呼びかけ」方式の卒業式が行われました。
チコちゃんに叱られるでは、当時の島小学校の卒業生で再現が行われました。
当時の卒業生の皆さんは、70代後半と思われます。保護者代表として100歳のお母さんが参加されました。呼びかけでは、母親のセリフを立派に発声されました。
卒業証書の授与も、片手で受け取った後、腕を大きく外側に回し、見栄えするような工夫もされています。
その後、教育者に向けた勉強会を開いたカリスマ校長。
そこで学んだ先生たちが自分の学校に持ち帰り、呼びかけは、全国に広がりました。
65年前、群馬県の小さな小学校から始まった「呼びかけ」。
日本人の卒業式の思い出として生き続けています。
島小学校のドキュメンタリー映画「芽をふく子ども」が、モスクワ国際映画祭で、審査員特別賞を受賞しました。
日本だけでなく海外でも話題になったと番組が締めくくられました。
感想
中学まで、校内の合唱コンクールがありましたね。
どうして合唱をするのかな?と思っていたわけです。
それは、大きく元気な声を出す習慣をつけさせるためだったのですね。
私の通った旧勢多郡の学校にもすごい学校があるということは、轟いていました。
小学生の頃(50年ほど前)、先生方が、次々に研修に行った覚えがあります。
帰ってきた先生は、明るく元気になっていました。今の言葉でいうとテンションが上がっていましたね。
まとめ
なんで卒業式で呼びかけをするの?
「呼びかけ」をするのは、カリスマ校長の学校改革だった。
昭和30年に、形式的な卒業式から、革新的な卒業式を始めたことによって今の「呼びかけ」式の卒業式の形ができた。
「子供たち一人一人が本当の感動が得られるイベント」として、カリスマ校長「斎藤喜博」が思いついたことだった。
それが、カリスマ校長の勉強会により全国に広がった。
その様々な教育改革は、後の教育界に多大な影響を与えました。
今年は、卒業式の自粛や規模の縮小が行われ大変残念です。
来年は、春の行事、オリンピックができますように。
力をあわせて新型コロナ撃退!
医療従事者を守るために、Stay Home!
みんなでこの難局を乗り越えましょう!
最後までお読みくださりありがとうございます。
Comment
こんばんは!hirokiです。
自分もチコちゃんにられるを見ました。
実はこの偉大な方が活躍した隣り町に生まれ育ったんですが、全く知りませんでした。
呼びかけについては、ひねくれたガキだったんでしょうね~大嫌いでした。
こんな茶番に、退屈な来賓挨拶大嫌いでしたね。
でも校内の合唱コンクールみたいのは 音楽が好きだったのでツンデレながら楽しかったですね。
年のせいでしょうか、あんなに嫌いだった卒業式ですが、メディアで目にすると 涙が・・・
特に今年の卒業式は特別で簡素化されたお陰で生徒と先生の これまでのドラマが集約されていますね。
感動ものです。
rikoさんも良くここまで調べられますね、いつもながら、敬服いたします。
コロナで自粛ムード満載ですが、明日ドライブスルーで桜を見に行こうかと思っています。
rikoさんの挙げて下さった大室公園も行ってみようと思います。
それでは、健康にご留意の程、これからもいろんな記事を綴ってくださいませ。
こんにちは。hirokiさん。
いつも、コメントありがとうございます。
斎藤喜博さんは、教育者ならば誰もが知っている方のようですが、一般人はなかなかわからないですよね。
今年の卒業式は、椅子だけで代表のみ出席とか、休校でそのまま解散みたいな学校もありましたね。
大室公園は、28日に7分咲きくらいです。
コロナ自粛ですが、適度な運動は必要ですよね。
健康に気をつけて乗り切りましょう!
こんばんは!日曜日 雪の降る中桜を見に行ってきました。
館林のお気に入りのラーメン店で昼食を取り、鶴生田川のこいのぼりと桜、太田北部公園の芝桜と桜、岩宿のカタクリと桜、仕上げに大室公園の桜と廻って来ました。同じぐんまでも一週間位の差があるみたいですね!
館林は見頃すぎ、太田は満開、大室公園は九分咲きといったところでした。
桜の雪化粧なんてそう見られるものではないですよね、メチャクチャ寒かったんですが綺麗でしたよ!
自粛ムードに 降雪ですから、各地もみんな人影は数人といったところでしたね。
それでは、またいずれ・・・失礼いたしました。
こんにちは。hirokiさん。
すごい!桜のフルコースですね。
桜と雪化粧だけで、あまりないことなのに、自粛ムードですからね。
来年は、ゆっくりお花見がしたいですね。
コメントありがとうございました。
島小学校の卒業生です。
記事を読ませて頂き、懐かしい記憶を思い出しました。
母校を記事にして頂き、ありがとうございます。
ゴーヤさん。ありがとうございます。
斎藤喜博先生や「呼びかけ」が感慨深かったので記事にさせていただきました。
懐かしく思われたということで、とてもうれしく思います。
コメントありがとうございました。